あちら立てればこちらが立たぬ
読み方
あちら たてれば こちらが たたぬ意味
一方の人の立場や要求を尊重して満足させようとすると、もう一方の人の立場や要求を損ねてしまい、両方を同時に満足させるのは難しいということ。対立する利害や人間関係の板挟みになった状況でいう。由来
「立てる」には、人を敬って顔を立てる・その立場を保たせるという意味がある。「あちら」を立てようとすれば「こちら」が立たない、という対照的な言い回しから生まれたことわざである。特定の作者や初出は明確ではないが、江戸時代以降の口語・俗語として広く用いられてきたとされる。備考
人間関係、交渉、組織内の利害対立などで用いる。一般に「あちらを立てればこちらが立たぬ」ともいい、「を」を省いた形も広く使われる。例文
- 取引先の値引き要求を受け入れると、社内の利益目標が達成できない。まさに、あちら立てればこちらが立たぬ状況だ。
- 義理の両親の希望も妻の希望も大切にしたいが、旅行の日程はあちら立てればこちらが立たぬ。
- 二つの部署の要望が正反対なので、部長はあちら立てればこちらが立たぬと頭を抱えている。
類義語
- あちらを立てればこちらが立たぬ
- 二兎を追う者は一兎をも得ず
- 帯に短したすきに長し