一寸の虫にも五分の魂
読み方
いっすん の むし にも ごぶ の たましい意味
どんなに小さく弱い者にも、それなりの意地・誇り・考えや命があるということ。弱い者や立場の低い者を軽んじたり、むやみに追い詰めたりしてはいけない、という戒めとして用いる。由来
近松門左衛門作の浄瑠璃『冥途の飛脚(めいどのひきゃく)』に見られる表現とされる。『冥途の飛脚』は正徳元年(1711年)に初演された。約一寸(約3cm)の小さな虫にも、五分(半分)ほどの魂がある、というたとえから、弱い者にも意地や心があることを表すようになった。備考
「五分」は現在の五分(約1.5cm)ではなく、「半分」の意にも解される。小さな虫そのものを指すより、弱い立場の人にも尊厳や意地があることをいう比喩として使う。例文
- 新人だからといって意見を聞かずに決めるのはよくない。一寸の虫にも五分の魂というように、彼にも考えがある。
- 小さな会社だと侮って強引な条件を押し付ければ反発される。一寸の虫にも五分の魂だ。
- 弟を子ども扱いしてからかったら、本気で怒られた。一寸の虫にも五分の魂ということを忘れていた。
類義語
- 小糠にも根性
- 山椒は小粒でもぴりりと辛い
- 匹夫も志を奪うべからず
対義語
- 弱肉強食
- 大魚は小魚を食う