命より名を惜しむ
読み方
いのち より な を おしむ意味
自分の命よりも、名誉・評判・面目を大切にし、それを傷つけるくらいなら命を失ってもよいと考えること。特に、武士が恥を避けて名誉を守ろうとする強い気概を表す。現代では、名誉を重んじる態度を称賛する場合のほか、体面にこだわりすぎる姿勢を批判的にいう場合もある。由来
正確な初出や成立年は明らかではない。中世から近世にかけての武士社会で重視された、主君への忠義や家名・名誉を守るという価値観を背景として広まった表現である。「名」は単なる名前ではなく、名声・名誉・世間的な評価を指す。江戸時代までに、武士の気概を示すことわざとして定着したと考えられる。備考
主に武士道や名誉を重視する文脈で用いる、やや古風で強い表現。「名」は名前ではなく名誉・評判の意。現代の日常会話では比喩的、または批評的に使われることもある。例文
- 彼は不正を認めれば会社の信用を失うと考え、命より名を惜しむかのように責任を取ろうとした。
- 戦国武将の物語には、命より名を惜しむ武士たちの生き方が数多く描かれている。
- 命より名を惜しむ精神は理解できるが、名誉のために自分や周囲の命を危険にさらしてはいけない。
類義語
- 虎は死して皮を留め、人は死して名を残す
- 名を惜しむ
- 武士は食わねど高楊枝