一家に二主なし
読み方
いっか に にしゅ なし意味
一家や組織、国家などを統率する中心人物・責任者が二人いると、命令や方針が食い違って混乱が生じやすいので、主導者は一人であるべきだというたとえ。家庭に限らず、会社や団体の指揮系統についても用いる。由来
中国由来の「一家に二主なく、一国に二君なし」という統治・家長観を表す句に基づくとされる。特定の最初の出典や日本で定着した正確な年代は明確でないが、君主を一人、家の主を一人とする前近代の中国・日本の社会観を背景に広まった表現である。備考
「主」は家長・主人・統率者を指す。伝統的な家父長制や君主制を背景とするため、現代では上下関係の固定化を肯定する意味に受け取られないよう、組織上の責任分担・意思決定の明確化という文脈で使うことが多い。例文
- 社長と会長が同じ案件に別々の指示を出せば、現場は混乱する。一家に二主なしというように、最終決定者を明確にしよう。
- 新しいプロジェクトでは責任者を一人に決めた。『一家に二主なし』で、指揮系統を一本化するためだ。
- 兄弟二人が店の経営方針をめぐって対立したため、父は一家に二主なしとして、代表を一人選ぶよう求めた。
類義語
- 国に二君なし
- 船頭多くして船山に上る
- 二君に仕えず
対義語
- 三人寄れば文殊の知恵
- 衆知を集める