一言既に出ずれば駟馬も追い難し
読み方
いちげん すでに いずれば しばも おいがたし意味
いったん口に出してしまった言葉は、どれほど速い四頭立ての馬車でも追いかけて取り消すことはできないという意味。発言は後から撤回しにくく、人に与えた影響も消せないため、軽率に話さず慎重に言葉を選ぶべきだという戒め。由来
中国の古典に由来することわざ。『論語』顔淵篇には、子貢の言葉として「駟不及舌(四頭立ての馬車でも舌=口から出た言葉には追いつけない)」という趣旨の表現がある。これを基盤に、中国の成句「一言既出、駟馬難追」が広まり、日本でも漢文訓読調の「一言既に出ずれば駟馬も追い難し」として定着した。原典に関わる時代は春秋時代(紀元前6~前5世紀)だが、現在の成句の成立時期は明確ではない。備考
「駟馬」は四頭の馬に引かせる、非常に速い馬車を指す。現代では日常会話よりも、文章・訓話・改まった場面で使われやすい。略して「一言既出、駟馬難追」と漢文調で用いることもある。例文
- 記者会見では、一言既に出ずれば駟馬も追い難しと考え、事実確認を終えるまで発言を控えた。
- 感情に任せて同僚を傷つける言葉を言ってしまった。まさに一言既に出ずれば駟馬も追い難しである。
- SNSへの投稿も同じだ。一言既に出ずれば駟馬も追い難しなのだから、送信前によく読み返そう。