上知と下愚とは移らず
読み方
じょうち と かぐ と は うつらず意味
最も知恵の優れた人(上知)と、きわめて愚かな人(下愚)は、他人からの教えや周囲の影響を受けても考え方・態度を変えにくい、という意味。多くの人は学習や経験によって変わり得るのに対し、両極端の人は変化しにくいという見方を表す。由来
中国の古典『論語』陽貨篇にある孔子の言葉「唯上知与下愚不移(ただ上知と下愚とは移らず)」に由来する。孔子は春秋時代(紀元前6~5世紀ごろ)の人物で、『論語』自体は孔子の没後、戦国時代ごろまでに弟子たちによって編纂されたとされる。備考
「下愚」は人を強く見下す響きを持つため、現代の日常会話で他人に直接用いるのは避けたほうがよい。古典の思想や、人の変化の難しさを論じる文脈で使われることが多い。例文
- 古典の授業で教師は、「上知と下愚とは移らず」とは、極端に賢い人と極端に愚かな人は変わりにくいという意味だと解説した。
- どれほど説得しても信念を曲げない人を前にして、彼は「上知と下愚とは移らず」という言葉を思い出した。
- 人は教育や経験によって成長できるという立場から、彼女は「上知と下愚とは移らず」という見方にも限界があると述べた。
類義語
対義語
- 朱に交われば赤くなる
- 近朱者赤、近墨者黒
- 人は環境の子