下戸の建てた蔵はない
読み方
げこの たてた くらは ない意味
酒を飲まない下戸は酒代を使わないため財産をためそうなものだが、実際には蔵を建てるほど富んだ者はいない、という意味。酒好きでも人付き合いや商売の縁によって成功することがあり、単純な節約だけでは富は築けないという、酒を肯定する側のユーモラスな言い方でもある。由来
成立した正確な時期・出典は明確ではない。酒を飲む「上戸」と飲めない「下戸」を対比する民間のことわざとして伝わったものとされる。近世(江戸時代)以降、酒席が商談や交際の場として重要だった社会背景を反映した表現と考えられる。備考
酒を勧めたり、飲酒を正当化したりするために用いるのは注意が必要。現代では健康・体質・依存症への配慮から、主に冗談や昔ながらの言い回しとして使われる。例文
- 父は晩酌をやめるつもりはないらしく、「下戸の建てた蔵はないとも言うだろう」と笑っている。
- 取引先との会食を大切にする社長は、下戸の建てた蔵はないと言って、酒席での付き合いも仕事の一部だと考えている。
- もちろん酒の飲み過ぎはよくないが、下戸の建てた蔵はないということわざには、人との縁の大切さも含まれているのかもしれない。
類義語
- 上戸に貧乏なし
- 酒は百薬の長
対義語
- 倹約は最大の富
- 塵も積もれば山となる
- 節約は身を助ける