世の中に寝るほど楽はなかりけり
読み方
よのなかに ねるほど らくは なかりけり意味
世の中で、眠っているときほど気楽で楽なものはない、という意味。仕事や心配事から離れて休める睡眠の心地よさを、やや怠け者らしくユーモラスに言った表現である。しばしば「浮世の馬鹿は起きて働く」と続け、働く苦労を皮肉る。由来
作者や初出を確定できる資料は明らかではない。近世、特に江戸時代に狂歌・俗謡のような調子で広まった句とされる。「世の中に寝るほど楽はなかりけり、浮世の馬鹿は起きて働く」という続きのある形でも伝わり、古語の「なかりけり(なかった)」を用いて睡眠の楽さを誇張している。備考
怠惰を本気で勧める言葉ではなく、休息や昼寝の心地よさを笑いを交えて表す際に用いる。現代では後半の「浮世の馬鹿は起きて働く」まで引用されることもある。例文
- 休日の朝、目覚ましを止めて二度寝をしながら、「世の中に寝るほど楽はなかりけり」とつぶやいた。
- 締め切りが終わった彼は、今日は何もしないと決めて、「世の中に寝るほど楽はなかりけり」の一日を過ごした。
- 父は昼寝をしている私を見て、「世の中に寝るほど楽はなかりけり、とはいえ宿題は終わらせなさい」と笑った。
類義語
- 世の中に寝るほど楽はなし
- 起きて半畳、寝て一畳
対義語
- 早起きは三文の徳
- 働かざる者食うべからず