乞食に氏なし
読み方
こじき に うじ なし意味
乞食のように社会的な地位や家・血筋との結び付きが失われた者には、姓や家柄を名乗ったり問題にしたりする意味がない、という意味。転じて、極度に困窮したり身を落としたりすれば、身分・家柄などを誇ってはいられないことをいう。由来
「氏」は本来、家系・血統や姓を表す語である。「乞食」は、施しを受けて生活する人を指した古い語。このことわざは、乞食には家柄や姓を名乗る社会的基盤がないという当時の身分観を表したものとされる。正確な初出や成立年は明らかでないが、近世以前から用いられてきた表現で、「乞食に氏なし盗人に名なし」の形でも知られる。備考
「乞食」は現代では差別的・侮蔑的に受け取られやすい語であり、日常会話での使用は避けるのが望ましい。歴史的な表現の説明や引用として扱う際にも、相手や文脈に配慮する。例文
- 事業に失敗して住む所まで失った彼は、「乞食に氏なしだ」と言って、かつての家柄を語ろうとしなかった。
- この物語では、身分を捨てて放浪する主人公の境遇を「乞食に氏なし」と表現している。
- 昔の社会では「乞食に氏なし」という言い方があったが、現代では人を見下す表現にならないよう注意が必要だ。
類義語
- 乞食に氏なし盗人に名なし
- 乞食に氏なし盗人に名なし、火事に火元なし