人の口に戸は立てられぬ
読み方
ひとのくちに と は たてられぬ意味
他人が何を話すか、特にうわさや批判をすることを完全に止めることはできない、という意味。家の戸なら立てて出入りを防げるが、人の口を閉ざす戸は作れないことにたとえる。うわさを恐れても、世間の評判をすべて制御することは不可能だという教え。由来
正確な成立時期や作者は不明である。戸を立てて家への出入りを防ぐことはできても、人が話す口までは閉じられないという日常的な比喩から生まれたことわざと考えられる。少なくとも江戸時代には、世間のうわさや他人の評判を止められない意味の表現として定着していた。備考
「立てられぬ」は古風な否定表現で、「立てられない」の意。主に、うわさ・評判・秘密が人づてに広まることを止められない場面で用いる。例文
- 新商品の情報はすぐに広まり、競合他社にも知られてしまった。人の口に戸は立てられぬということだ。
- 事情を隠そうとしても、関係者が多ければうわさは出る。人の口に戸は立てられぬのだから、誠実に説明しよう。
- 彼は陰口を気にしていたが、母は「人の口に戸は立てられぬ。自分のするべきことをしなさい」と励ました。