人誰か過ち無からん
読み方
ひと たれか あやまち なからん意味
人は誰でも過ちを犯すものである、という意味。失敗そのものを必要以上に責めるのではなく、過ちを認めて改めることが大切だという教えを含む。相手の一度の失敗を許し、改善の機会を与える場面でも用いる。由来
中国の歴史書・思想書『春秋左氏伝(しゅんじゅうさしでん)』の「宣公二年」に見える言葉「人誰無過、過而能改、善莫大焉」に由来する。そこでは、紀元前607年の晋の出来事に関して、人は誰でも過ちをするが、改められればそれ以上の善はない、という趣旨で述べられる。『春秋左氏伝』の成立は戦国時代(紀元前4〜前3世紀頃)とされる。備考
「誰か」は現代語の疑問ではなく、「誰が〜であろうか、いや誰も〜ない」という反語的な古い言い方。失敗を無条件に容認する語ではなく、反省して改めることを前提とする。例文
- 部下の報告書に誤りはあったが、人誰か過ち無からん。訂正して次に生かせばよい。
- 一度の失敗だけで友人を見放すのは早い。人誰か過ち無からんというではないか。
- 人誰か過ち無からんの精神で、失敗を隠さず共有し、改善につなげる職場を目指したい。
類義語
- 猿も木から落ちる
- 弘法にも筆の誤り
- 過ちて改めざる、これを過ちという
- 人非聖賢、孰能無過