他人の疝気を頭痛に病む
読み方
たにんの せんき を ずつうに やむ意味
他人が抱えている悩みや問題を、自分自身の苦痛であるかのように必要以上に心配し、思い悩むこと。多くは、自分が関わる必要のないことまで気にする「余計な心配」というやや否定的な意味で用いる。由来
「疝気」は、腹痛・下腹部の痛みなどを指した古い病名である。他人の疝気(腹の病)まで自分の頭痛として病む、という不釣り合いなたとえから、他人の事柄を過度に心配する意味になった。正確な初出や成立年は明らかではないが、疝気という語が日常的に用いられた近世(江戸時代)以降から伝わる表現と考えられる。備考
他人への思いやりそのものを非難する語ではなく、関与できない事柄まで過度に心配することを戒める表現。現在は「疝気」が古語的で、会話ではやや硬く古風に響く。例文
- 当事者でもない私が、同僚同士の小さな言い争いを他人の疝気を頭痛に病むように心配しても仕方がない。
- 近所の家庭の事情をあれこれ案じ続けるのは、他人の疝気を頭痛に病むようなものだ。
- 妹は友人の恋愛相談を聞くたびに眠れなくなるほど悩むが、少し他人の疝気を頭痛に病みすぎではないか。
類義語
- 杞憂
- 取り越し苦労
- 余計な心配
対義語
- 我関せず
- 人は人、我は我
- 対岸の火事