兄たり難く弟たり難し
読み方
あに たり がたく おとうと たり がたし意味
兄と弟のどちらが優れているか、簡単には決められないという意味。二人がともに優秀で、能力・人格・実力などに大きな差がないことをいう。実際の兄弟に限らず、互いに競い合う二人や二つのものが甲乙つけがたい場合にも用いる。由来
中国の説話集『世説新語(せせつしんご)』「徳行」に由来する。後漢時代(1~3世紀)の陳寔(ちんしょく)の子、陳紀(元方)と陳諶(季方)の子どもたちが、それぞれ自分の父の徳を争って比べた際、祖父の陳寔が「元方は兄として得がたく、季方は弟として得がたい」と評した故事による。『世説新語』の編纂は南朝宋の5世紀ごろ。備考
「たり」は古語の断定の助動詞で、「兄であることは難しく、弟であることも難しい」の意。現代では、二者の優劣がつけにくいことをほめる表現として使う。例文
- 決勝に進んだ二人の演奏は兄たり難く弟たり難しで、審査員も優勝者を決めるのに苦慮した。
- 営業部の佐藤さんと田中さんは、成績も提案力も兄たり難く弟たり難しの名コンビだ。
- この二社の新製品は機能も価格も兄たり難く弟たり難しで、どちらを選ぶか迷ってしまう。
類義語
- 伯仲の間
- 甲乙つけがたい
- 優劣つけがたい
- 五分五分