兼聴すれば明るく偏信すれば暗し
読み方
けんちょう すれば あかるく へんしん すれば くらし意味
広く多方面の意見や情報を聞けば、物事を正しく判断して明察を得られる。しかし、一方の意見だけを信じ込むと、真相が見えなくなり判断を誤る、という意味。特に、為政者や組織のリーダーが公平な判断をするための戒めとしていう。由来
中国・唐代の政治思想に由来する。唐の太宗が臣下の魏徴に明君と暗君の違いを尋ねた際、魏徴が「兼聴則明、偏信則暗」と答えたとされる。出来事は貞観2年(628年)ごろのこととされ、北宋の司馬光が1084年に完成した歴史書『資治通鑑』などに記録されている。日本では漢文訓読の形で「兼聴すれば明るく偏信すれば暗し」として用いられる。備考
「明るく」は事情をよく知り判断が明察であること、「暗し」は事情に通じず判断を誤ることを指す。日常会話よりも、政治・経営・議論などの文脈で教訓として使われやすい。例文
- 新製品の不具合については、現場と顧客の双方の声を聞こう。兼聴すれば明るく偏信すれば暗しだ。
- 上司からの報告だけをうのみにせず、関係者にも確認した部長は、兼聴すれば明るく偏信すれば暗しを実践している。
- 情報があふれる時代だからこそ、兼聴すれば明るく偏信すれば暗しという姿勢で、複数の根拠を比べるべきだ。
類義語
- 三人寄れば文殊の知恵
- 衆議を尽くす
- 多くの意見を聞く
対義語
- 独断専行
- 一方的な見方に固執すること
- 偏見にとらわれること