出船によい風は入り船に悪い
読み方
でふね に よい かぜ は いりふね に わるい意味
港を出る船にとって都合のよい風でも、港へ入る船にとっては逆風となり都合が悪い、という意味。同じ物事でも、立場・目的・状況が異なれば、利益になる人もいれば不利益を受ける人もいることのたとえ。由来
帆船が風を利用して航行していた時代の海上経験に基づくことわざ。同じ方向に吹く風は、港から出る船には追い風でも、反対方向から港へ入る船には向かい風になりうることから生まれた。成立した正確な年代や特定の初出文献は明らかではない。備考
利害が対立する政策・取引・人事などについて用いる。単に「人によって好みが違う」という意味より、同じ事柄が一方の利益と他方の不利益になる点を強調する表現。例文
- 新しい規制は大企業には有利でも小規模事業者には負担が重く、まさに出船によい風は入り船に悪いだ。
- 駅前の再開発で店が増えることを喜ぶ人もいるが、家賃の上昇を心配する住民もいる。出船によい風は入り船に悪いのである。
- 値下げは消費者には歓迎される一方、仕入れ先の利益を圧迫する場合がある。出船によい風は入り船に悪いという視点を忘れてはいけない。
類義語
- 甲の薬は乙の毒
- 人の薬は己の毒
- 一方に利あれば一方に害あり
対義語
- 一挙両得
- 両者にとって好都合