医者寒からず儒者寒し
読み方
いしゃ さむからず じゅしゃ さむし意味
医者は病人を診療することで収入を得やすく、生活に困りにくい一方、儒学者・学者は学問をしていても収入を得にくく、貧乏になりやすいということ。職業による収入や生活の安定の差を、やや皮肉を込めていう。由来
正確な出典・成立年は明らかではない。江戸時代(17〜19世紀)には、医者は診療を職業として報酬を得るのに対し、儒者は仕官や弟子への教授などに頼る場合が多く、学問だけでは生計を立てにくいという社会状況があった。このような職業観を背景に広まったことわざとされる。「寒し」はここでは、寒さそのものではなく、暮らしが貧しく苦しいことを表す。備考
現代の医師や研究者の収入・生活を一律に表す言葉ではなく、近世の社会事情を反映した表現である。現在は職業や学問への評価を皮肉る文脈、または歴史的な説明で用いられる。例文
- 父は「医者寒からず儒者寒し」と言って、収入の安定した職業に就くよう私に勧めた。
- 江戸時代の職業観を説明する際に、「医者寒からず儒者寒し」ということわざが引用されることがある。
- 彼はこのことわざを持ち出して、医療の実務と純粋な学問とでは収入の得やすさが違うと語った。
類義語
- 医者は三代で金持ちになる
- 学者の不身持ち
対義語
- 学問は身を助く
- 芸は身を助く