名人に癖あり
読み方
めいじん に くせ あり意味
すぐれた技術を身につけた名人は、技や仕事のやり方に、その人特有の習慣・型・こだわりをもっているということ。「癖」は単なる悪い習慣ではなく、熟達の結果として表れる独自の持ち味や技法を指すことも多い。由来
成立時期や明確な初出は不詳。職人・芸能・武道などの世界で、卓越した技量をもつ人ほど、定型には収まらない独自の技法や所作を備えるという経験則から生まれたことわざとされる。備考
「癖」は人格上の欠点というより、技術や表現に現れる個性的なやり方を指す場合が多い。名人の癖を安易にまねるより、まず基本を身につけるべきだという文脈でも使われる。例文
- 彼の包丁さばきには独特の間があるが、名人に癖ありというように、それが長年の修業で身についた技なのだ。
- 師匠の書には一見すると偏った筆遣いがある。しかし、名人に癖ありで、その癖こそが作品の魅力になっている。
- 新人が名人の手順をそのまままねしようとしたら、先輩は「名人に癖ありだから、まず基本を覚えなさい」と諭した。
類義語
- 名人に定跡なし
- 名人芸
対義語
- 平凡無奇
- 没個性