問うに落ちず語るに落ちる
読み方
とうに おちず かたるに おちる意味
人から直接問いただされると警戒して本心や秘密を明かさないが、自分から気楽に話しているうちには油断し、かえって重要なことを漏らしてしまう、という意味。相手の本音や秘密は尋問のように聞き出すより、自然な会話の中で表れやすいことをいう。由来
明確な出典は不詳である。「落ちる」には、策略や追及に負けて秘密を白状する、弱みを見せるという意味がある。この語義を用い、人は直接質問されれば身構える一方、自分から話す際には警戒がゆるんで本音を漏らすことを表したことわざとされる。江戸時代(17~19世紀)には、地域によってはいろはかるたの「と」の札としても用いられ、広く親しまれた。備考
「落ちる」はここでは「白状する」「秘密や弱みを漏らす」の意。尋問・詮索を勧める表現ではなく、相手が警戒していない会話ほど本音が出やすいという人情を述べる。やや古風なことわざ。例文
- 彼は事情聴取では何も話さなかったが、休憩中の雑談で共犯者の名前を口にした。まさに問うに落ちず語るに落ちるだ。
- 相手の考えを知りたいなら、問い詰めるより自由に話してもらうほうがよい。問うに落ちず語るに落ちるというからだ。
- 営業先では、直接予算を尋ねても答えてもらえなかったが、担当者が業界の話をするうちに計画を教えてくれた。問うに落ちず語るに落ちるとはこのことだ。