善人なおもて往生を遂ぐいわんや悪人をや
読み方
ぜんにん なおもて おうじょうを とぐ いわんや あくにんをや意味
善人でさえ阿弥陀仏の救いによって極楽往生できるのだから、自分の煩悩や罪深さを深く自覚し、阿弥陀仏の力にすがる悪人は、なおさら救われるという意味。悪事を勧めたり、悪人のほうが道徳的に優れているとしたりする言葉ではない。由来
鎌倉時代後期、親鸞(1173~1263)の教えを弟子の唯円が記したとされる『歎異抄』第三条にある言葉。『歎異抄』の成立は13世紀末(1288年頃から1289年頃ともいわれる)とされるが、正確な年は不明である。阿弥陀仏の本願を信じる者こそ救われるという、浄土真宗の「悪人正機」の思想を端的に示す。備考
「悪人」は単に犯罪をする人ではなく、煩悩を抱え、自力で悟りに至れないと自覚する人を指す。日常会話で悪行を正当化する意味に用いるのは不適切である。例文
- 『善人なおもて往生を遂ぐ、いわんや悪人をや』という言葉は、親鸞の悪人正機の思想を表している。
- この一節は、善人と悪人を単純に優劣で比べるのではなく、阿弥陀仏の救いに身を任せることの重要性を説く。
- 彼は『善人なおもて往生を遂ぐ、いわんや悪人をや』を引用し、自らの弱さを認める姿勢について語った。