嘘をつかねば仏になれぬ
読み方
うそを つかねば ほとけに なれぬ意味
世の中を生きていくには、いつでも文字どおり正直だけでは通せず、ときには差し障りを避けたり物事を円滑に進めたりするための嘘も必要になる、という意味。嘘を安易に肯定するというより、現実の世渡りの難しさを皮肉に表した言い方である。由来
明確な初出や成立年代は知られていない。仏教語の「仏」と、否定の助動詞を用いた「つかねば」「なれぬ」という古風な言い回しを組み合わせ、正直一辺倒では世の中を渡れないという近世以来の世間観を表したことわざとされる。備考
「ねば」「ぬ」は現代語では古風な表現。主に、世渡りのための方便や社交上の配慮を語る際に使う。詐欺や重大な虚偽を容認する意味ではなく、現代では用法に注意が必要。例文
- 取引先の気分を害さないよう表現を選ぶのも必要だ。昔から「嘘をつかねば仏になれぬ」と言うからね。
- 彼は、病気の祖母を安心させるために明るい話をした。「嘘をつかねば仏になれぬ」という場面もあるのかもしれない。
- ただし、「嘘をつかねば仏になれぬ」を都合よく使って、相手をだますことまで正当化してはいけない。