声なきに聴き形なきに視る
読み方
こえなきに きき かたちなきに みる意味
まだ言葉や目に見える形として現れていない事柄についても、わずかな兆候や状況から本質・変化・危険などを的確に察知すること。表面に表れた情報だけでなく、潜在する事情まで見抜く洞察力をいう。由来
中国・戦国時代末期(紀元前3世紀ごろ)に韓非が著したとされる『韓非子』「主道」の「故明主聴無声、視無形(ゆえに明主は声なきに聴き、形なきに視る)」に基づく。名君は、まだ表面化していない兆候まで把握するという君主論が、日本で訓読され、ことわざとして用いられるようになった。備考
政治・経営・組織運営などで、先を読む洞察力をたたえる際に用いることが多い。超常的な能力を指すのではなく、観察や情報分析によって潜在的な兆候を察する意である。例文
- 経営者には、顧客が口にしない不満までくみ取る、声なきに聴き形なきに視る姿勢が求められる。
- 彼女は現場の沈黙や数字の小さな変化から問題を予測する。まさに声なきに聴き形なきに視る人だ。
- 災害対策では、被害が目に見える形で現れる前に危険の兆しをつかむ、声なきに聴き形なきに視る視点が重要である。
類義語
- 先見の明
- 微を見て著を知る
- 一葉落ちて天下の秋を知る
対義語
- 見て見ぬふり
- 聞いて聞かぬふり
- 後手に回る