大厦の倒れんとするは一木の支うる所にあらず
読み方
たいか の たおれんとする は いちぼく の ささうる ところ に あらず意味
大きな建物が倒れかけているのを一本の木だけで支えられないように、国・組織・制度などが深刻な危機に陥っているときは、一人の力だけでは救えないというたとえ。多くの人の協力や、根本的な改革が必要であることをいう。由来
中国の『文中子』「事君篇」に見える「大厦将顛、非一木所支也(大きな建物が倒れようとするのは、一本の木で支えられるものではない)」を訓読して日本語化した句とされる。『文中子』は隋代の思想家・王通(580~617)に仮託される書で、現行本の成立事情には議論があるため原句の確定年代は不詳だが、隋末から唐代以後に伝わった故事である。備考
漢文訓読調の非常に硬い表現で、日常会話より文章・演説・評論で用いる。「大厦」は大きな建物、「一木」は一本の材木の比喩。表記は「大厦の顛れんとするは一木の支うる所に非ず」ともする。例文
- 長年の不正で信頼を失った会社を一人の新社長だけで立て直すのは難しい。大厦の倒れんとするは一木の支うる所にあらず、全社員が改革に取り組む必要がある。
- 老朽化した社会保障制度の問題は、一つの省庁だけでは解決できない。まさに大厦の倒れんとするは一木の支うる所にあらずだ。
- 被災地の復興には行政、企業、住民、支援団体の連携が欠かせない。大厦の倒れんとするは一木の支うる所にあらずという認識を共有した。
類義語
- 一人の力には限りがある
- 三人寄れば文殊の知恵
- 衆力功あり