天に私覆なく地に私載なし
読み方
てんに しふくなく ちに しさいなし意味
天は特定の人だけを覆うことはなく、地は特定の人だけを載せることはない、という意味。天地・自然の働きはすべての人や物に対して公平で、私的なえこひいきをしないことをいう。転じて、人も私情や利害に偏らず、公正に物事を扱うべきだという教えとして用いる。由来
中国の儒教経典『礼記(らいき)』の「孔子閒居(こうしかんきょ)」にある「天無私覆、地無私載、日月無私照(天に私覆なく、地に私載なく、日月に私照なし)」に基づく。『礼記』は前漢期、紀元前1世紀ごろに編纂されたとされる。日本ではこの句の前半がことわざとして定着した。備考
「私」は「わたくし」ではなく、私情・えこひいきの意。「私覆」「私載」はともに音読みで「しふく」「しさい」と読む。自然の公平さをたたえるだけでなく、公正な政治や裁きの理想を述べる際にも使う。例文
- 採用では出身や知人との関係で判断せず、天に私覆なく地に私載なしの姿勢を貫くべきだ。
- 裁判官には、天に私覆なく地に私載なしという言葉のように、誰に対しても公平であることが求められる。
- この制度は天に私覆なく地に私載なしの理念に従い、すべての住民に等しく支援を届ける。
類義語
- 天地無私
- 天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず
- 日月に私照なし
対義語
- 縁故主義
- えこひいき
- 親の光は七光り