天子に戯言なし
読み方
てんし に たわごと なし意味
天子、すなわち君主・皇帝の発言には、冗談やいいかげんな言葉はないという意味。最高の権力者の言葉はすべて公的で重く、いったん発した以上は責任を伴うものだということ。転じて、立場の重い人は軽率な発言をすべきでないという戒めにもいう。由来
中国の儒教経典『礼記(らいき)』の「曲礼上」にある「天子無戯言(天子に戯言なし)」に由来する。「天子が言えば史官が記録し、行動すれば法となるため、冗談はない」という趣旨である。『礼記』は前漢期(紀元前1世紀ごろ)に編纂されたとされるが、この句そのものの成立時期は明確ではない。備考
本来は天子・皇帝についていう語。現代では、政治家や組織の責任者など、発言に大きな影響力をもつ人への戒めとして用いられる。日常会話ではやや硬い表現。例文
- 社長の会見での発言は、天子に戯言なしというように、単なる思いつきでは済まされない。
- 国の代表が約束を口にした以上、天子に戯言なしの精神で責任をもって実行してほしい。
- 部下の前での指示は軽口のつもりでも影響が大きい。管理職は天子に戯言なしと心得るべきだ。
類義語
- 君子は二言なし
- 一言既に出ずれば駟馬も追い難し
- 一言千金
対義語
- 軽口を叩く
- 口から出まかせ
- 朝令暮改