女房は貸すとも擂木は貸すな
読み方
にょうぼう は かすとも すりこぎ は かすな意味
すりこぎを人に貸すと、家の財産や運まで「すり減る」と考えられたため、たとえ親しい相手にも貸すべきではないという戒め。妻まで例に出して、すりこぎを貸さないことを大げさに強調した滑稽な表現であり、文字どおり妻を貸すという意味ではない。由来
正確な成立時期や初出は不明である。すりこぎは各家庭で日常的に使う大切な台所道具であり、これを他人に貸すと家の財産・家運が「すり減る」とする語呂合わせ的な民間信仰を背景に、近世以降に伝わったと考えられる。備考
「女房」や妻を「貸す」という表現には、現代の価値観にそぐわない面がある。現在は日常会話で使われることは少なく、古いことわざや誇張的な冗談として引用される。例文
- 祖母は「女房は貸すとも擂木は貸すな」と言って、使い慣れたすりこぎを近所の人に貸さなかった。
- 父は借りに来た友人に、「女房は貸すとも擂木は貸すな、というからね」と冗談めかして答えた。
- 郷土資料には、「女房は貸すとも擂木は貸すな」ということわざと、家運をすり減らさないための習俗が紹介されていた。