従心之年
読み方
じゅうしん の とし意味
70歳のこと。「心の欲するところに従って行動しても、道理や規範を外れない」年齢という意味を含む。単に70歳を指すだけでなく、長年の修養によって人格が円熟し、自然に振る舞っても節度を失わない境地に達した年をいう。由来
中国の古典『論語』為政篇にある孔子の述懐「七十而従心所欲、不踰矩(七十にして心の欲する所に従えども矩を踰えず)」に由来する。「従心」は「心の望むままに従う」、「之年」は「その年齢」の意で、70歳の異称となった。『論語』は孔子(前552年頃~前479年頃)の言行を、弟子らが戦国時代(前5~前3世紀頃)に編纂したとされる。備考
主に70歳の敬称・雅称として、祝辞や文章語で用いる。日常会話では「古稀」のほうが比較的よく知られる。「従心の年」と表記することもある。孔子の言葉に由来するため、年齢だけでなく円熟した人格をたたえる響きがある。例文
- 祖父は今年、従心之年を迎えたが、なお地域の子どもたちに書道を教えている。
- 従心之年に至っても学びをやめない先生の姿に、深い敬意を抱いた。
- 父の従心之年を祝って、家族そろって長寿のお祝いの会を開いた。
類義語
- 古稀
- 七旬
- 古来稀なり
- 懸車之年
対義語
- 弱冠
- 二十歳
- 而立之年