一刀三礼
読み方
いっとう さんらい意味
仏師が仏像を彫る際、のみを一度入れるごとに三度礼拝すること。また、仏像や仏事に限らず、対象に深い敬意を払い、心を込めて慎重に仕事をする姿勢をいう。由来
仏像を制作する仏師の、仏に対する敬虔な作法・心構えに由来する語である。「一刀」はのみを一度打つこと、「三礼」は三度礼拝することを表す。経典を書写する際に一字書くごとに三度礼拝する「一字三礼」と同じく、仏教的な信仰と敬意を背景にもつ。正確な初出や成立年代は不詳である。備考
本来は仏像彫刻に関する仏教語である。日常会話で頻出する語ではないが、職人の真摯さや、対象を大切に扱う姿勢をたとえる表現としても用いられる。例文
- 仏師は一刀三礼の心で、仏像の表情を丹念に彫り進めた。
- 師匠は弟子に、一刀三礼のように仕事の一つ一つへ敬意を払うよう教えた。
- 文化財の修復には、一刀三礼ともいうべき慎重さと集中力が求められる。
類義語
- 一字三礼
- 精魂傾注