一狐之腋
読み方
いっこ の えき意味
一匹の狐の腋(わき)の下にある、良質で希少な毛皮をいう。転じて、多くのありふれた物よりも価値が高い、きわめて貴重な物・人・意見のたとえ。特に、多数の迎合的な意見よりも、少数でも的確で率直な意見の価値をいう場合がある。由来
中国の歴史書『史記』「趙世家」に見える「千羊之皮、不如一狐之腋(千匹の羊の皮も、一匹の狐の腋の毛皮には及ばない)」に由来する。『史記』は前漢の司馬遷が前1世紀ごろに編んだ書物である。狐の腋下の毛皮を希少で上質なものとして、多数の平凡な物より一つの優れた物が勝ることを表した。備考
「腋」は「わき」の意。日常会話ではほとんど用いられず、漢文調・文章語として使われる。出典に基づく「千羊之皮、不如一狐之腋」の形で引用されることも多い。例文
- この写本は現存するものが極めて少なく、一狐之腋ともいうべき貴重な史料だ。
- 会議では賛成意見が並んだが、問題点を的確に指摘した彼の発言は一狐之腋の価値があった。
- 博物館は、地域の歴史を知る手掛かりとなる一狐之腋の資料を大切に保管している。
類義語
- 連城之璧
- 無上の宝
- 希少価値