一虚一実
読み方
いっきょ いちじつ意味
うそ・見せかけである「虚」と、本当の意図や実力である「実」を巧みに使い分けること。特に戦いや交渉で、相手を惑わせたり本心を読ませなかったりするために、偽りと真実を交互に織り交ぜる策略をいう。由来
中国の兵法で重視された「虚実」の考え方に基づく語とされる。「虚」は手薄な所・見せかけ・偽り、「実」は充実した所・本当の力を指す。『孫子』の「虚実篇」などに見られる虚実を用いる兵法思想と関係が深い。『孫子』は伝統的に春秋時代(紀元前5世紀頃)の孫武の著作とされるが、成立は戦国時代(紀元前5~4世紀頃)とみる説もある。備考
本来は兵法・策略についていう語で、現代では商談、政治、競技などの駆け引きにも用いる。「虚々実々」は、互いに策略を尽くして激しく駆け引きする状況を表す点でやや異なる。例文
- 相手の警戒をそらすため、一虚一実の作戦で別方向から本隊を進めた。
- 交渉では、一虚一実を交えてこちらの最終条件を簡単には明かさなかった。
- その宣伝は一虚一実で、誇張された部分もあれば確かな情報も含まれていた。
類義語
- 虚々実々
- 虚実相半
- 駆け引き