一行三昧
読み方
いちぎょう ざんまい意味
仏教語。一つの修行・行法に心を集中させ、雑念や迷いにとらわれず、ひたすら実践すること。また、広くは一つの事柄に全身全霊で打ち込むことをいう。「三昧」は、心を一つの対象に集中して乱れない精神状態を表す。由来
中国で漢訳された仏典『文殊師利所説摩訶般若波羅蜜経(文殊説般若経)』に見える語とされる。後秦の鳩摩羅什による漢訳で、弘始年間(399~415年)、おおむね5世紀初めの成立とされる。天台宗では、ひたすら坐禅して真理を観ずる「常坐三昧」の別名としても用いられ、禅宗にも受け継がれた。備考
本来は仏教における修行・精神集中を表す語である。現代では、宗教的な文脈以外でも「一つの仕事や研究に徹底して没頭する」という比喩として使われる。例文
- 修行者は一行三昧の心で、毎朝の坐禅を欠かさなかった。
- 師は弟子に、雑念を追わず一行三昧で念仏に励むよう説いた。
- 彼女は一行三昧ともいえる集中力で研究に打ち込み、論文を完成させた。