止戈為武
読み方
しかいぶ意味
「武」とは武器を用いて争うことではなく、戈(ほこ)を止めて戦いを終わらせることだ、という意味。真の武力・武勇は侵略や好戦ではなく、暴力や戦争を抑え、平和を実現するためにあるという考えを表す。由来
中国の古典に由来する語である。春秋時代の晋・楚の戦い(紀元前597年ごろ)を記す『春秋左氏伝』宣公十二年には、楚の荘王が武の徳として「暴を禁じ、兵を収める」ことを説く場面がある。「止戈為武」という形は、後漢の許慎が約100年ごろに著した『説文解字』で、この思想を「戈を止めることを武とする」と説明したものとして知られる。備考
日常会話ではあまり使わず、平和論、武道論、外交・安全保障を論じる文章や演説で用いられる。なお「武」を「止+戈」とみる解釈は伝統的な字義説明であり、現代の文字学では異説もある。例文
- 外交においては止戈為武の理念に立ち、武力ではなく対話による紛争解決を目指すべきだ。
- 彼は、防衛力を持つ目的は戦争を始めることではなく戦争を防ぐことだとして、止戈為武を引用した。
- 講演の締めくくりに校長は、「止戈為武、争いを止めることこそ真の武である」と生徒に語りかけた。
類義語
- 偃武修文
- 兵戈を収める
- 和平解決
対義語
- 好戦尚武
- 黷武主義
- 侵略行為