湯武放伐
読み方
とうぶ ほうばつ意味
中国古代で、殷(商)の湯王が夏の桀王を追放し、周の武王が殷の紂王を討ったこと。転じて、君主が暴政を行い徳を失った場合、徳のある者がこれを討って政権を交代させることをいう。暴君の打倒を、天命・民意にかなう正当な行為とみなす考え方を表す。由来
「湯」は殷(商)王朝の創始者・湯王、「武」は周王朝の創始者・武王を指す。「放」は夏の桀王を追放したこと、「伐」は殷の紂王を討ったことをいう。『孟子』梁恵王下の「湯放桀、武王伐紂」の説話・議論に基づく語で、『孟子』の成立時期は戦国時代(紀元前4〜3世紀ごろ)とされる。武王の殷征服は伝統的には紀元前1046年ごろに置かれる。備考
日常会話で使う語ではなく、漢文・中国史・政治思想史などで見られる硬い表現。「革命」を王朝交代の正当化として捉える伝統的な思想と関係が深い。例文
- 湯武放伐は、暴君を討つ行為を天命にかなうものと捉える中国古代の政治思想を表している。
- 研究者は、湯武放伐の故事が王朝交代の正当性をどのように支えたかを論じた。
- この文章は湯武放伐を引き合いに出し、為政者が徳を失えばその地位は安泰ではないと説く。
類義語
- 湯武革命
- 易姓革命
- 放伐征討
対義語
- 忠君愛国
- 君臣相得