野無遺賢
読み方
や む いけん意味
世の中、特に国や組織に、登用されずに埋もれている有能な人・徳のある人が一人もいないこと。すぐれた人材が漏れなく見いだされ、それぞれ能力にふさわしく用いられている、理想的な政治や人材登用の状態をいう。由来
中国の古典『書経(尚書)』の「大禹謨」に見える「野無遺賢、万邦咸寧(野に遺賢なく、万邦ことごとく寧し)」に基づく。「野」は民間・地方、「遺賢」はまだ登用されずに残されている賢者の意。伝承上は古代中国の政治理念を述べた句である。なお、現行の「大禹謨」は東晋期(4世紀ごろ)に成立した偽古文尚書の一篇とみる説が有力である。備考
主に理想的な政治、人事、組織運営を評する硬い表現。「野に遺賢なし」と訓読して用いることもある。日常会話ではあまり使われず、文章語・評論語として用いられる。例文
- 政府は地方の人材にも広く門戸を開き、野無遺賢の政治を目指している。
- この会社は年齢や学歴にかかわらず人材を登用するため、野無遺賢の組織だと評価された。
- 優れた人が埋もれないように制度を整えることが、野無遺賢への第一歩である。
類義語
対義語
- 遺賢在野
- 人才埋没